第27回JPPA AWARDS 2023 にて、
映像技術部門「グランプリ」「優秀賞」および、音響技術部門「優秀賞」を受賞

株式会社IMAGICA Lab. (本社:東京都品川区、代表取締役社長:志村晶、以下当社)は、一般社団法人日本ポストプロダクション協会(JPPA)が主催する第27回JPPA AWARDS 2023の一般部門において、当社のエディター渡辺聡が映像技術部門「グランプリ」「優秀賞」、エディター原田賢介が「優秀賞」を受賞、ミキサー坂田かおるが音響技術部門「優秀賞」を受賞しましたので、お知らせいたします

JPPA AWARDSは、ポストプロダクションの発展と技術向上を願い1997年に始まったコンクールで、学生部門と一般部門に分かれ、それぞれ応募作品の中から、優れた映像技術・音響技術に対し「優秀賞」「新人賞」が選出され、優秀賞に選出された作品の中から、各部門の「グランプリ」、全優秀賞の中から「経済産業大臣賞」が選出されます。

受賞者
■映像技術部門 「グランプリ」 受賞
 映像技術部門 オフライン 広告 「優秀賞」受賞
 『Call of Duty: Modern Warfare II – 応答セヨ、同胞タチ』
 渡辺聡

■映像技術部門 オンライン広告 「優秀賞」受賞
 『ポカリスエット「来たぞ、インハイ。30SPORTS × 30SPOTS エール」』
 原田賢介

■音響技術部門 ミキシング TV広告 「優秀賞」受賞
 『オロナイン「育てる手と手に篇」』
 坂田かおる

以下に、受賞者のコメント及び審査員の皆様からの総評を記載しておりますので、是非ご覧ください。

■映像技術部門 「グランプリ」 受賞
 映像技術部門 オフライン 広告「グランプリ」受賞
 『Call of Duty: Modern Warfare II – 応答セヨ、同胞タチ』
 渡辺聡

(受賞者コメント)
栄誉ある賞を頂き、大変光栄に思います。
賞に関わらず、本作の制作に関われたこと自体を嬉しく思っていたので、このような評価をいただけたことはさらに嬉しいです。
本作品は、世界的に人気のあるゲーム「Call of Duty」シリーズの日本版広告映像です。山田孝之さんが全国のプレイヤーたちに召集をかけ、人々がそれに呼応して集結するというストーリーで、山田さんの呼びかけをきっかけに街全体にCall of Dutyへの期待が膨れ上がっていく様子を映像で表現しています。
オフライン編集で注力した点は、「盛り上がりへの丁寧な誘導」と「映像全体の熱量の維持」です。山田さんの叫びをきっかけに急速に盛り上がっていく様子を、セリフ・音楽・表情などの映像上の要素を適切な間隔と順序で編集し、それぞれの要素がぶつかり合わないようにフレーム単位で調整しています。それにより、一気に駆け上がるようなストレートな盛り上がりが表現できていると思います。
また、高まった熱量を維持するために、適切なテイクの選定と細かな使い所の調整をし、同時に全体のテンポの良さにも意識を向けて編集しています。
結果として、視聴者を導入から盛り上がりへと丁寧に誘導し、最後まで飽きさせない映像に編集できたと考えています。
今後も、映像編集に真摯に向き合い、魅力的な編集アイデアを提案し、お客様の映像制作に貢献できるように努めたいと思います。

(審査員総評)
実に上手く編集出来ています。
選曲にマッチしたタイミングの編集もタイトでありながら、しっかりと間を確保している。ジャンプカットのドライブ感を増しながら、後半、クライマックスに向けてボルテージをドンドン上げていくのが、大変見応えがありました。
このカテゴリーにおいて、群を抜く出来映えの作品でした。
おめでとうございます。

■映像技術部門 オンライン 広告「優秀賞」受賞
 『ポカリスエット「来たぞ、インハイ。30SPORTS × 30SPOTS エール」』
 原田賢介

(受賞者コメント)
私がお手伝いさせて頂いたこの作品を目に留めていただきありがとうございます。この作品の魅力は、おそらく評価して下さっている、選手達の躍動する姿と絡み合うモーショングラフィックスやエモーショナルなトーン…などではなく、作中終盤に入る「来たぞ」というたった三文字の言葉にあるのだと感じました。
出場を目指す選手達からしたら、コロナによって奪われ兼ねなかったのは三年ではなく十数年の人生そのものなのではないでしょうか。
未だ開催されるかも分からない中、様々な葛藤を背負いながら練習に勤しむ選手達に「いよいよだ、迷うことはない」と最後に背中を押してあげられる様な強いメッセージを感じ取る事ができます。「来たぞ」この一言に奮起する選手や家族、観客はたくさんいらっしゃったと思います。そのような様々な想いと、映像制作に携わった側の想いを繫げるべく、私も熱い気持ちを持って仕上がりに少しばかり関わる事ができたのではないかと思います。
これからも熱い気持ちを忘れずにお仕事に精進して参ります。
この度は素晴らしい評価を頂き、誠にありがとうございました。

(審査員総評)
コロナの影響で開催できなかったもどかしさを爆発させる若きアスリートたちを、日常のトレーニング風景と開催地である四国の名所を、センスの良さと編集テクニックで仕上げています。
ワイプによるトランジションの絶妙なタイミングが素晴らしく、撮影から素材選びに至る作業も苦労された事と思います。
攻め過ぎないワイプのグラフィックセンスが抜群で、モーショングラフィックスのコーディネートセンスが素晴らしい。
そして、企画メッセージが明確に伝わり心地良さを感じる作品に仕上がっています。

■音響技術部門 ミキシング TV広告「優秀賞」受賞
 『オロナイン「育てる手と手に篇」』
 坂田かおる

(受賞者コメント)
この度はこのような賞を頂き、大変光栄に思います。
本作品は画面分割されたそれぞれのシチュエーションを両立させ、リズム良く見せていくために音がとても重要な要素となっていました。
時間経過や親子ともに成長していく過程を音の強弱やリズムを意識しながら1カット1カット緻密に作り上げていく作業でした。また企画当初からテーマとなっていた「グッとくる」瞬間をどのように表現できるか、音楽とセリフのバランスやパンニングの調整など、試行錯誤しながら制作いたしました。
パパとママ役のお二人は実際のご夫婦で会話などのやり取りがとても自然で、その空気感を大切にするように心がけました。また場面に合わせて感情が伝わってくる優しい音楽にも助けられて、楽しくミキシングさせていただきました。
現場録音、SE制作、ミキシングの全てにおいてミキサーとして様々に挑戦させていただき、とても貴重な経験になりました。
今回の受賞はこの作品に携わった全ての方々のお力があってこそだと思っております。
この作品に参加できたことを感謝すると共に、この経験をこれからの仕事にも活かして精進して参ります。

(審査員総評)
作品全体に暖かさが良く伝わる仕上がりです。
ともすれば映像のフォローに陥りがちな効果音や現場音を、微妙なタッチの音質表現により緩急が表現できています。
それと敢えてリップシンクロではないセリフの距離感も作品の日常性とリアリティを効果的に表現できています。
2画面映像による左右の音像定位はモニターサイズに関わらず適切に丁寧に処理されていました。
穏やかな作品ですが、エンジニアの丁寧で高度な仕事に敬意を表します。


IMAGICA Lab.は、映像制作の皆様が作品に込めた想いを汲み取り、そして、ひとり一人の技術者の創意工夫を掛け合わせながら、これからも期待を超えるクリエイティブな映像や技術をご提供してまいります。