第26回JPPA AWARDS 2022映像技術部門オフラインおよびテロップデザインにて「優秀賞」、音響技術部門ミキシングにて「審査員奨励賞」を受賞

株式会社IMAGICA Lab. (本社:東京都品川区、代表取締役社長:佐野清、以下IMAGICA Lab.)は、一般社団法人日本ポストプロダクション協会(JPPA)が主催する第26回JPPA AWARDS 2022の一般部門において、当社原田衣織が映像技術部門オフラインにて「優秀賞」、鈴木かおりが映像技術部門テロップデザインにて「優秀賞」、宝月健が音響技術部門ミキシングにて「審査員奨励賞」を受賞いたしました。

JPPA AWARDSは、ポストプロダクションの発展と技術向上を願い1997年に始まったコンクールで、学生部門と一般部門に分かれ、それぞれ応募作品の中から、優れた映像技術・音響技術に対し「優秀賞」「新人賞」が選出され、優秀賞に選出された作品の中から、各部門の「グランプリ」、全優秀賞の中から「経済産業大臣賞」が選出されます。

受賞者
■映像技術部門 オフライン 広告 「優秀賞」受賞
 かぞくの群像#2「萌芽」
 原田 衣織

■映像技術部門 テロップデザイン 共通 「優秀賞」受賞
 かまいたちのぶっつけ本番GP
 鈴木 かおり

■音響技術部門 ミキシング TV情報/TVバラエティ/TVその他 「審査員奨励賞」受賞
 イマジン~脳がハマるドラマ~
 宝月 健

以下に、受賞者のコメント及び審査員からの総評を記載しておりますので、是非ご覧ください。

■映像技術部門 オフライン 広告 「優秀賞」受賞
 かぞくの群像#2「萌芽」
 原田 衣織

(受賞者コメント)
私は普段、テレビコマーシャル(CM)を編集しております。CMなので、自分の作品という認識はあまり持っておりません。今回のダイワハウスさんのCMは、この世界のどこかで生きているであろう夫婦をテーマに、コロナ禍の昨今、演劇とは、映画とは娯楽なのか、それらに触れにいくことは不要不急の外出に値するのか……こういう世の中になったことにより、色んな職種の人がいることを認識しましたし、あらゆる国の在り方を感じることができました。ここに描かれている夫婦はどこにでもいる夫婦かもしれませんが、今を必死に生きているからこそ、悩んだり、立ち止まったり、喧嘩したり、仲直りしたりして進んでいっています。ダイワハウス様のCMとして、広告の持つ力、映像の持つ力、役者さんたちの持つ力などに多くの想いを託した「映像作品」になったのではないかと思っております。お互いのことを思うからこそ広がる距離感や二人の葛藤を、舞台と現実のシーンを行き来することによって表現しました。また、演者の若葉さん、村上さんのお芝居が素晴らしかったので、間を大切に編集しました。みんな生きてるんだぞ!ってことが伝わる編集になっていたら最高です。
編集の仕事ができる今の環境を当たり前の事とは思わず、今後も精進してまいりたいと思います。 この度は本当にありがとうございます!

(審査員からの総評)
編集のテンポが二人の感情のテンポとリンクしていて映像に引き込まれていきました。セリフ、オフナレの間も気持ち良くて感情が揺さぶられました。「今を生きる。」ことが前向きに伝わる素晴らしい作品だと思います。

■映像技術部門 テロップデザイン 共通 「優秀賞」受賞
 かまいたちのぶっつけ本番GP
 鈴木 かおり

(受賞者コメント)
この度はこのような素晴らしい賞を頂き、大変光栄に思います。
本作品は単発の特別番組として2022年1月に放送され、第2弾も2022年4月に放送されました。私が担当しているレギュラー番組のお客様からのご依頼で、番組ロゴから背景やテロップまでデザインを考えました。
特に番組ロゴはお客様と話し合いながら、かなり試行錯誤して完成したものなので、一層嬉しく感じます。「ポップに」というお客様からの要望と番組趣旨、番組名から、メガホンや拡声器でいきなり「本番!!」と言われているイメージが湧きました。そして「ぶっつけ」感を表すため、「ぶ」はギザギザした濁点に、文字の角は全体的に潰されているような形にしました。
また特番であるため、番組名を覚えてもらい、どんな内容か視覚的にも伝わるように、各コーナータイトルはフォントを同じにして統一感を出しながらも、色を変え、そのコーナーに合ったアイコンを配置しました。
カラオケブロックは音符やマイク、ドラマブロックはカチンコやカメラ、陸上ブロックはトラックや芝といったアイコンを入れ込むことで、テロップデザインという観点から視聴者に内容と世界観を伝えられたのではと思います。東京五輪で話題になったピクトグラムを取り入れた所もポイントです。
この作品とこれまで関わって下さった全ての皆様に感謝申し上げます。これからも「見やすく、分かりやすく、そして丁寧に」をモットーに作品作りに励んで参ります。

(審査員からの総評)
ロゴデザイン、コーナータイトル、セリフのテロップなどとにかく画面に沢山入っていて、ごちゃつきそうなところがちゃんとデザインされて整理されているので観やすかったです。
一つ一つのデザインもちゃんと気が利いていてデザインが番組のトーンを決める大事な部分なんだなと改めて思いました。

■音響技術部門 ミキシング TV情報/TVバラエティ/TVその他 「審査員奨励賞」受賞
 イマジン~脳がハマるドラマ~
 宝月 健

(受賞者コメント)
この度は審査員奨励賞を頂きまして誠にありがとうございます。
本作品は3話オムニバスのドラマで、叙述トリックを駆使した構成が特徴的な作品です。
各話の前半は【画面上の文字と音声のみ】で進行し視聴者に物語を想像してもらい、後半は【映像ありのドラマ】として進行しながら視聴者の想像を裏切る展開となっていきます。
文字と音声で進行していく前半は通常のアプローチでは単調なMIXになると考えました。そこで前半は登場人物にPanを設定しセリフに立体感を持たせることで、登場人物が掛け合いをしているような音の構成を意識しました。そして後半では通常の音の定位に戻すことでストーリーをより鮮明に印象付けられたと思います。
本作品は私にとってドラマの作業を経験する貴重な機会でしたので、ミキサーとしてチャレンジできる部分が多く、楽しみながらMIXできました。
今回の受賞はこの作品に携わった全ての方々のお力があってこそだと思っております。
この作品に参加できたことを感謝すると共に、この経験をこれからの仕事にも活かして精進して参ります。

(審査員からの総評)
TV番組としてとても印象的な企画の番組で、その意図をサウンドエンジニアとしてしっかりとディレクターの思いを作品に込めた印象を受けました。映像の無い番組でどのようにしてサウンドで演出するかを熟慮されたことがとても伝わりました。PANや距離感、EQななどをうまく調整されておられ、民生TVの貧弱なスピーカーでもその雰囲気はしっかりと伝わる仕上がりになっていました。個人的にはとても番組に引き込まれるMIXになっており、素直に楽しめました。どうしてもコンサバティブなMIXになりがちなTV番組が多い中、このような作品や積極的な手法がもっと取られるとテレビコンテンツも豊かになるだろうなと感じさせられる素晴らしい作品でした。


IMAGICA Lab.は社員一人一人の創意工夫を掛け合わせることにより、変化し続ける映像業界においても、常に新しい映像技術に挑戦し続けます。そして、映像作品のクオリティを制作者の皆さまと共に追求し、さらなる技術力の向上をもって、これからも映像業界の発展に寄与してまいります。