フィルム技術スタッフが、第49回(2019年度)優秀制作技術賞を受賞

株式会社IMAGICA Lab.(本社:東京都品川区、代表取締役社長:大林克己、以下IMAGICA Lab.)のフィルム技術スタッフが、第49回(2019年度)優秀制作技術賞を受賞いたしました。

この賞は、一般社団法人日本映画テレビ技術協会が主催し、映画、テレビ、科学映像、イベント・プロモーションの映像制作の諸技術に従事している技術者の中から、他の模範になり得る業績をあげた者で、その職種に携わっておおむね10年までの個人が選出されます。

受賞者:フィルム・アーカイブ事業本部 プロダクション部 フィルムプロセスグループ  井上大助

劇映画や記録映画、アニメーション、TVシリーズを中心に数多くの作品のタイミングを担当し、古い映画の復元にも取り組み、様々なプロジェクトに参加。特に1910~30年代の無声映画期に製作された着色フィルムの色彩復元に力を入れ、国内で初めてデスメット・カラーを習得し、商品化に成功し、この技術は国立映画アーカイブを始め、国内の映画アーカイブで採用されました。
最近では、フィルムとデジタルの両技術を活かして、フィルムの持つ特有のトーンを如何にデジタル変換するかを研究。フィルムの持つトーンを失うことなくデジタル化するためのフィルム複製技術を研究し、白黒作品のスキャンに適したローコントラストプリントの開発に成功しました。
また、フィルム文化を後世に残すための教育事業にも取り組み、映像の教育現場でフィルムを使用する機会が減少するなか、学生や若い研究者がフィルムに触れる機会を作るため「学生のためのフィルム講座」全3回を企画、開催し、講師を務めました。
その他、「京都デジタルリマスター人材育成事業KYOTO FILM REMASTERS INCUBATOR」(全3回)や、「映画の復元と保存に関するワークショップ」(全14回)などで実行委員を務め、講師や実習トレーナーを担当。その対象は海外の映像制作者やアーキビストにも広がっており、韓国、台湾、マレーシアなど、数多くの若手研究者に対してフィルムや映画修復に関する研修プログラムを開発し、提供しています。

IMAGICA Lab.は創業以来、技術者たちが誠実に映像制作に携わり、映像業界の発展に寄与してきた姿勢を忘れることなく、フィルムの保存や復元においても、これまで以上に貢献してまいりたいと思います。

※一般社団法人日本映画テレビ技術協会 公式サイト( http://www.mpte.jp